『203号室』はどこで読める？｜ネタバレ感想レビュー

もし、隣に住んでいる人が、毎日あなたのことを見つめていたら…？

ホラーやサイコスリラーが好きな人におすすめの漫画『203号室』は、日常のすぐ隣にある"恐怖"を描いた衝撃作です。

大学進学を機に上京した主人公が、古い木造アパートに引っ越したところから物語は始まります。

どこにでもあるようなアパート、少しクセのある住人。

しかし、次第に明らかになる異常な行動と、ゆっくりと迫る狂気。

登場人物の心の揺れや、人間関係の緊張感がリアルに描かれていて、読み始めたら止まりません。

この作品の魅力は、「これ、もしかして自分にも起こるかもしれない」というリアルさ。

ホラーやミステリーが苦手な人でも、引き込まれてしまう緊迫感があります。

恋愛や青春ものに飽きた人、ゾワゾワする展開が好きな人には特に刺さるでしょう。

『203号室』は現在、コミックシーモアで読むことができます。

あらすじ・ネタバレ

物語の主人公は、大学進学を機に上京してきた青年・金井蓮（かない れん）。

彼が新たに暮らすことになったのは、少し古びた木造アパートでした。

引っ越し早々、隣人へと挨拶に向かうと、出てきたのは目つきの鋭い中年女性・高梨。無言で蓮を睨み、そのまま部屋に引っ込んでしまいます。

最初は少し変わった人だと気にしなかった蓮ですが、次第に彼女の行動に不気味さを感じるようになります。

高梨は、毎日のように蓮の帰宅時間を見計らって部屋の前に立っていたり、窓から中をのぞいたり、過度に接近してくるようになります。

やがて、蓮が同級生のさくらと親しくなったことをきっかけに、高梨の行動はさらにエスカレート。

さくらの自転車を傷つけたり、蓮の部屋に侵入したりと、明らかに一線を越えたストーカー行為を始めるのです。

蓮は異常な状況に悩み、201号室の住人・城に相談します。

城は無口ながらも的確に状況を把握し、蓮に警告を与えます。

そして、蓮の周囲ではさらに不可解な事件が続発。

バイト仲間の真帆の失踪、誰かが覗いている気配、物音…。

すべての不安と恐怖が少しずつ繋がっていき、ついに物語は衝撃の展開へと突入します。

一見普通のアパートで起きる異常な出来事、次第にむき出しになっていく人間の狂気。

『203号室』は、ホラーと心理スリラーが融合したような、リアルで背筋が凍る物語です。

『203号室』のストーリーの魅力

『203号室』の魅力は、「現実にありそうな恐怖」をリアルに描いている点です。

幽霊や呪いではなく、隣人という“身近な存在”が持つ狂気を描いているところに、ゾクッとさせられます。

また、物語のテンポが非常にうまくできています。

序盤の静けさから徐々に違和感が増し、やがて一気に転がり落ちるような展開に引き込まれていきます。

読者は主人公・蓮と同じく、「これ、どうなるの…？」と不安を抱きながらページをめくることになります。

心理描写も細やかで、登場人物のしぐさや言葉の間に不気味さがにじんでいます。

特に高梨の存在感が圧倒的。

しゃべらないのに、怖い。

表情や佇まいで、しっかりと恐怖を与えてくる描写が秀逸です。

テーマには、「孤独」「執着」「無関心」があります。

高梨の行動は一見異常ですが、背景には強烈な孤独が潜んでいるようにも見えます。

単なるホラーに終わらず、人間ドラマとしての深みも感じられる作品です。

登場人物紹介

金井蓮（かない・れん）

主人公。

素直で優しいが少し気弱な大学生。

新生活への期待と不安を抱えてアパートに引っ越すが、隣人・高梨の異常な行動に巻き込まれていく。

高梨（たかなし）

203号室の住人。

年配の女性で、蓮に異常なまでの執着を見せる。

無言でのぞいてきたり、物を壊したりと徐々にエスカレート。

静かな狂気を体現するキャラクター。

小島さくら（こじま・さくら）

蓮の大学の同級生で友人。

明るく気さくで、蓮と親しくなるが、高梨の標的となってしまう。

普通の女の子だからこそ、読者が感情移入しやすい存在。

城（じょう）

201号室の住人。

無口でミステリアスだが、高梨の異常性に早くから気づいており、蓮に助言を与える。

過去に高梨と何か関係があることが示唆される。

真帆（まほ）

蓮のバイト仲間。

明るくフレンドリーな性格。

ある日突然姿を消し、その背後には高梨の影が…。

詳細は描かれていないが、読者に不安を与える存在。

『203号室』を読んだ感想

読み始めたとき、「よくあるストーカー話かな」と思ったのが正直な第一印象。

でも、途中からその予想は完全に裏切られました。

ジワジワと違和感が積み重なり、ある瞬間に一気に崩れる。その構成が本当にうまい。

特に怖いのは、高梨の無言の圧力です。

大声を出したり暴れたりするわけじゃないのに、視線ひとつでここまで怖くなるのかと驚きました。

静かな恐怖がこんなに心をつかむなんて。

蓮のような普通の青年が、少しずつ追い詰められていく姿にも共感しました。

彼の葛藤や不安がリアルで、「自分だったらどうするだろう」と何度も考えさせられます。

日常のすぐそばに潜む“狂気”を丁寧に描いたこの作品は、ただのホラーじゃない。

人間の怖さ、孤独、そして執着の恐ろしさを感じさせる物語でした。

背筋がゾッとするけど、読まずにはいられない。

そんな不思議な中毒性がある漫画です。

『203号室』のレビューと評価

『203号室』はSNSやレビューサイトでも多くの読者から注目を集めています。

特に評価されているのが、ストーリーの緊張感、キャラクターのリアリティ、そして絵の雰囲気です。

ストーリー

「何気ない日常が一気に崩れていく流れが怖すぎる」「最後まで一気読みした」といった声が多く、テンポの良さとサスペンス感に高評価が集まっています。

伏線の回収も丁寧で、「読後にもう一度読み返したくなる」という意見も多く見られます。

作画

「静かな描写が逆に怖さを引き立てている」「表情の描き方がリアル」と好評です。

特に高梨の無表情な顔つきや、アパート内の陰影を使った演出が「怖さを倍増させている」と話題になっています。

キャラクター

「高梨の異常性が怖すぎるけど、どこか哀れでもある」「蓮の無力さがリアルで共感できた」など、単純な善悪では語れない人物描写が読者の心に残ります。

総合的な評価は、「ホラーが苦手でも読めた」「怖いけど目が離せない」という声が多く、サスペンスや心理劇が好きな人から特に高い支持を得ています。

作者の紹介

『203号室』の作者は、百鬼夜行さんです。

独特の空気感と緊張感あるストーリー展開に定評があり、読者をじわじわと追い詰めるような描写が得意な作家です。

代表作には、本作『203号室』があります（※2025年7月時点）。

百鬼夜行さんの作品には、"日常の中に潜む違和感"を丁寧に描いたサイコサスペンスが多く、読む人の心を静かにざわつかせるのが特徴です。

絵柄はシンプルで洗練されており、特に視線や間の取り方、構図の巧みさが際立っています。

登場人物同士の空気感や、“沈黙の怖さ”を巧みに描く力があり、読み終えたあとにもじわじわと恐怖が残る作品に仕上がっています。

百鬼夜行さんは、「静かな恐怖」や「見えない狂気」を表現するのが得意な作家です。

『203号室』は、まさにその集大成とも言える傑作といえるでしょう。

まとめ

『203号室』は、ただのホラー漫画ではありません。

隣人という誰もが身近に持つ存在に潜む狂気を描いた、リアルで静かな恐怖を味わえる心理スリラーです。

本作の最大の魅力は、「日常に潜む違和感」を極限まで引き出している点です。

静かな生活がゆっくりと崩れていく過程を丁寧に描くことで、読者はどんどん不安と緊張に包まれていきます。

テンポの良い展開、キャラクターの深み、そして視覚的な怖さがうまく組み合わさっており、ただ怖いだけでは終わらない“読後の余韻”が残ります。

読めば読むほど引き込まれる。

怖いけど、もっと先が見たくなる。

そんな“中毒性のある恐怖”を味わいたい人に、ぜひ読んでもらいたい作品です。

現在『203号室』は、コミックシーモアで配信中です。

気になった方は、ぜひ一度読んでみてください。

あなたの隣人に対する目線が、きっと少し変わるはずです。

「203号室」はどこで読める？

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